2012年8月14日火曜日

アメリカのロースクールに関する情報の偏り-その1


最近、日本の法科大学院批判が盛んに行われ、その際にアメリカでは○○であると引き合いに出されているが、そもそも日本語で入手できるアメリカのロースクールに関する情報がかなり偏っているような気がする。
アメリカのロースクール情報はもっぱら、ロースクールに留学した渉外事務所の弁護士によるものが多いのであろう。渉外弁護士といえば、弁護士の中でもエリートであり、アメリカのロースクールに留学するとしても、エリートロースクールへの留学しか考えていないようだ。ハーバード、コロンビア、スタンフォード、ニューヨーク大学等々の超エリートロースクールである。彼らにとってみれば、ABA認定ロースクール200校程度のうち、上位10パーセント以内のロースクールに入学するのが当然なのであろう。すると、彼らによって日本に伝えられるロースクール情報は上位10パーセントのロースクールとその卒業生の情報ということにならないのか!?
しかし、アメリカにはまだまだ下位90パーセント分のロースクールがあって、それらの卒業生も法曹資格を得るということを忘れてはいけない。