2015年6月10日水曜日

英語専攻は大失敗!!!

法曹とは関係ないのであるが、日本で大学の英文科専攻で英語を学ぶためにアメリカに留学し、その後、いざ、アメリカで就職してみようとしたときに、英語が専攻ではアメリカで就職できないことを発見し、何を血迷ったかロースクールに行くという人、法律関係の翻訳家になろうとする人が結構いることに気づいたので、老婆心ながら、忠告しておきたい。

英語を勉強したいから大学で英文科を専攻するというのは、大失敗である。シェークスピアの文学を学びたいという理由で英文科で文学を学ぶのが目的であれば問題ないが、英語を学ぶことを目的として英文科を専攻すべきでない。

英語はあくまでも手段に過ぎず、最終目的ではない。
英語だけを勉強して将来何になるのだろうか、通訳者とか翻訳家になるのであろうか。
日常会話の通訳者や翻訳家などいらない。専門分野について、重要な会議等では通訳者も必要であるが、日常会話程度であれば、少し英語がしゃべれる人にちょっとお願いすれば良いだけで、職業として通訳をやっている人を雇う必要はない。翻訳も同じである。最近は、機械翻訳も性能が上がっているし、重要な文書とか、専門的な文書でなければ、翻訳家にわざわざお金を払って翻訳してもらおうという人はいない。

つまり、一定の専門分野に関して詳しいなどの事情がない限り、翻訳者としても通訳者としてもあまり活躍の場がないのである。

日本に住んでいる場合は、英語ができることで重宝がられるが、アメリカに住んでいたら、英語は話せるのが当然である。日本語が話せる人がアメリカの労働市場でどれだけ必要とされるかで就職できるかどうか決まる。バブル景気の時には、ビジネス目的から日本語を学ぼうとするアメリカ人は、多かったが、今や日本語を学ぼうとするアメリカ人の多くはアニメオタクである。日本のアニメをオリジナルの言語で理解したいという人である。つまり、アメリカで就職するのに日本語が話せることはほとんど役に立たないのである。

逆に、特定の専門分野についてアメリカ人でも必要とする知識と能力を持っていれば、少々英語が下手でも就職先がある。

将来アメリカで就職したいと思っている人は、英語専攻で大学に行くのだけは避けるべきである。アメリカで通用する専門分野を専攻とすべきである。