州によって異なるが、弁護士登録を続けるために一定の数のCLEクレジットを取ることが求められることが多い。CLEはContinuing legal educationの略である。法律のプラクティスをしている間は、基準を充たすセミナーを受けて、法律の勉強を続けなさいということである。ただ、免除規定も多く、例えば、ロースクールの教授などは、CLEクレジットを取ることは求められないし、ニューヨーク州であれば、NYの法律をプラクティスしていないことを証明すれば、CLEクレジットを取る必要はない。したがって、勝手な推測ではあるが、ニューヨーク州の弁護士資格を持っている日本の弁護士のほとんどはCLEクレジットを取っていないのではないかと思う。
CLEクレジットをどうやって取るかは、外部のCLEクレジット用のセミナーを開催する会社にお金を支払ってセミナーを受講する方法もあるが、お金がかからない方法も多い。
大手法律事務所になると、外部セミナー会社と一定の契約をしていることが多く、その事務所所属の弁護士は個人的にはお金を支払わないでセミナーに参加してCLEクレジットを取得できる。
インハウス弁護士になるとどうであろうか。大手の法律事務所は営業の一環としてCLEクレジットの基準を充たすセミナーをインハウス弁護士のために無料で開催することが多い。インハウス弁護士はそのような複数のセミナーを受講することで無料でCLEクレジットを取ることができる。
事務所内のアソシエイトに勉強させるために、持ち回りでCLEのクレジットを充たすセミナーを事務所内で開くこともできる。アソシエイトの手間はかかるが、勉強にもなるし、無料でCLEクレジットを取れるという利点がある。
アメリカは弁護士登録費用が安いけれどもCLEクレジットを取るための費用がかかるではないかと反論する人がいるかもしれない。確かに、PLI等の外部有名なセミナー会社のセミナーを受ければお金がかかる。そもそもCLEクレジットを要求していない州もある。また、免除条項もあるし、説明したように無料でCLEクレジットが取得できる方法も多いのである。
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