2015年1月23日金曜日

パートナー同士の熾烈な戦い

小さめの事務所で実際にあった話として同僚から聞いた話である。

パートナーの一人(パートナーAとする)が、他のパートナー(パートナーBとする)のクライアントのケースとコンフリクトを生じる儲かる仕事を依頼された。パートナーAは、パートナーBがこの事務所にいる限りはこの事件を受任することはできないし、金が儲からないと考え、ある日、パートナーBの事務所のカードキーを無効にしてパートナーBを事務所から締め出してしまったというのだ。パートナーBは、ここで争っても得られるものはないと、さっさと他の事務所に移籍したようだが、そこまでして、コンフリクトを生じる事件を引き受けたかったのか、恐ろしい限りである。

そもそも、パートナーシップというのは、パートナー同士が協力し合うことで利益を増大させることを目的としているはずであるが、法律事務所がパートナー制度を採用しているのは、その目的ではない。個人事務所は信用されないとか、経費を節減して自分の利益を増大させたいとか、利己的な理由でパートナーシップを組んでいるようにみえる。
パートナー同士協力し合って一緒に営業活動をして、利益を分かち合ってと思っている弁護士はいるのだろうか。疑問に感じざるを得ない。